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がんと向き合うためのFIRST GUIDE
MetLife 生命保険のメットライフ生命

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生き方を考える がん体験者による座談会

1
「がんと診断されたそのとき」
〔20歳代・30歳代編〕

がんになったことを実感するのは
告知の場ではなく治療が始まってから

若くしてがんになると、診断や告知の場面においても、中高年者の場合とは状況が大きく異なります。
若年性がん患者では、どのようなことが起こるのか語ってもらいました。

協力:認定NPO法人キャンサーネットジャパン

親が受けるショックも受け止めなくては

岸田
僕は告知の際、医師から「あなたは胎児性がんです」と説明されました。初めて聞く医学用語に自分が置かれた状況が一瞬理解できませんでしたが、病名に「がん」とつくからにはがんなのだろうと。「マジか……」と愕然としながら自分の隣に座っている両親のほうを見ると、もう"この世の終わり"という顔をして僕よりさらに強いショックを受けている。「どうにかして両親を慰めないといけないな」と思い、複雑な心境になったことを覚えています。
鳥井
僕も状況は同じですね。医師から「がんです」と告げられると母親が号泣してしまって……。その姿を見たら「自分がしっかりしないといけないな」と思いました。でも、告知されても最初は全然信じられなかったです。体がだるいわけでも痛みがあるわけでもない。単にふくらはぎが腫れているだけで、それが「がん」だといわれてもピンとこなかった。足を切って腫瘍を取り出す手術を受け、歩けなくなってから初めてがんになったことを実感しました。
中村
私も治療が始まってからです。がんが見つかったとき、15歳だったので病気そのものが理解できず、告知されても自分の置かれた状況がよくわかりませんでした。けれど、抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けたり手がしびれたり、味覚障害が起こったりして体がどんどんつらい状況になる中で、「ああ、私、がんになっちゃったんだ」と自分の病気を認識していきました。
鳥井
自分のがんを認識するこうした過程は、多くの患者さんに共通することなのかもしれませんね。

自分のがんを受け止めて、切り換える

伊藤
私の場合は、みなさんと事情が少し違っています。祖父も父も大腸がん患者という家族歴があったので、小さいころから「あなたも気をつけなさい」といわれていました。でも、検診を定期的に受けることもなく、自分で起業して忙しく働いているうちに体調を崩し、「ひょっとしたら……」と思って内視鏡検査を受けたら、大腸がんが見つかりました。ある程度予測していた結果だったのでショックは少なく「よし、わかった」と腹をくくりました。妻は告知の際、かなりショックを受けていたようですが、意外に気持ちの切り換えが早くて、私ががんになったことを受け止めてくれたので、かえって救われました。それでも「なんで自分が」とは思わずにいられませんでしたよ。
岸田
僕は周りに心配をかけたくなかったから、極力そう思わないようにしていました。「2人に1人はがんになるのだから、早いか遅いかの違いだけだ」と自分にいい聞かせていた。
伊藤
それはすごいなあ。
岸田
でも、たった1回だけ、抗がん剤の副作用の高熱に苦しんだとき「なんで自分が…」と思ったことはあります。いくら自分にそう思わないようにいい聞かせていても体調が悪かったり、気持ちが落ち込んだりしたら、やっぱり患者はそう思ってしまうのだと実感しました。

私の気持ちを代弁してくれた看護師さんに感謝

中村
私は最初、自分がそういう気持ちになっていることに全然気づけなくて、ヒステリックに泣き叫んだり、暴れたりしていました。それを見ていた仲良しの看護師さんが「なんで私だけって思うよね」と私の気持ちを代弁してくれたのを聞いて、「ああ、私がいいたかったのはこういうことなのだ」と気づくことができて、自分の気持ちを少し整理することができました。
鳥井
僕もがんの手術をして歩けなくなったときにそう思いましたけど、同じ整形外科病棟に入院している男の子が、足を切断しているのに車椅子で元気に遊び回っている姿を見て、「大人の自分がこれじゃダメだ。もっと前向きに頑張ってみよう」とすごく励まされました。気持ちの切り換え方は人それぞれ違うけど、日常のちょっとした出来事がきっかけになるのかもしれません。

座談会出席者プロフィール

  • 岸田 徹さん

    岸田 徹さん
    (きしだ・とおる 29歳)

    NPO法人がんノート代表理事。25歳のときに胚細胞腫瘍を発病し、抗がん剤治療や手術を受ける。28歳のときに精巣腫瘍を再発。現在、経過観察中。

  • 鳥井 大吾さん

    鳥井 大吾さん
    (とりい・だいご 27歳)

    がん情報サイト「オンコロ」スタッフ。25歳のときに軟部腫瘍を発病し、腫瘍の摘出手術を受ける。現在、経過観察中。

  • 伊藤 正明さん

    伊藤 正明さん
    (いとう・まさあき 38歳)

    輸入楽器会社経営。33歳のときに大腸がんを発病。手術、抗がん剤治療を行うも肝臓と肺に転移し、治療を継続中。

  • 中村 美香さん

    中村 美香さん
    (なかむら・みか 22歳)

    看護学生。15歳のときに悪性リンパ腫を発病。1年にわたり抗がん剤治療を受ける。現在、経過観察中。

記事一覧

第4回「がんになったからこそわかったこと」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第3回「がんになっての人生を考えたとき」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第2回「大切な人とのコミュニケーション」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第1回「がんと診断されたそのとき」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編