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がんと向き合うためのFIRST GUIDE
MetLife 生命保険のメットライフ生命

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生き方を考える がん体験者による座談会

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「がんになったからこそわかったこと」
〔20歳代・30歳代編〕

私が知らないところで、私は多くの人に支えられている

Cancer Giftという言葉があるように、「がん」になったからこそわかることが、たくさんあるといわれています。
それぞれが実感したCancer Giftについて、教えてもらいました。

協力:認定NPO法人キャンサーネットジャパン

がんになったからこそ、やるべきことが見えた

岸田
がんになったことは、将来だけでなく、これまでの人生を見つめ直す、よい機会にもなりますよね。僕は最初の手術のとき、アクシデントで肺に穴が開いて息ができなくなり、死を覚悟しました。その際、頭をよぎったのが親孝行と社会貢献をしておけばよかったということです。また、天国に行くときは何も持っていけないのだと、あらためて感じました。そして、この経験から「自分はこの世に、いったい何を残してきたのだろう」と考えるようになりました。
伊藤
それは、私もがんになって強く思いました。音楽関係の仕事を好き放題やってきたけど、振り返ってみると「私がこれをやりました」というものが、何も残せていなかったのです。がんになってうまくいっていなかった仕事から逃げるように解放されて、最初はホッとしたけど、「これじゃダメだ。生きた証を残さなきゃ」と再び仕事に向き合うことを決意しました。
鳥井
がんになったからこそ、自分のやるべきことが見えてきたのですね。
伊藤
そうですね。がんになってすべてを失ったことで、余計なものがそぎ落とされて、「自分が本当にやりたい、やらなくちゃいけない」と思っていたことが一本の筋のように、はっきりと見えたのです。これは、私にとってのCancer Giftでした。
岸田
同時に、僕はたった1回の人生なら「自分らしく生きる」ことが、大事だと思うようにもなりました。周りにあわせて生きるのではなく、自分の軸をしっかり持って、主体的に生きていく。伊藤さんと同じように、とくに仕事面に関しては、そう強く思っています。

素直に社会に貢献したいと思えるように

鳥井
僕もこれからは「自分に素直に生きていこう」と決めています。そして、仕事に関しては働き方を見直しました。終電で帰ったり、会社に泊まったりするのは日常茶飯事で、馬車馬のように働いていましたから。がんになって「命には限りがある」ことを意識せざるを得なくなると、仕事に関しても「世の中の役に立って、自分が情熱を注いでやれるもの」という新しい判断軸ができました。がんになっていなかったら、おそらく持つことはなかったでしょう。
岸田
僕の場合は、命の大切さに気づいたこともあるけれど、がん治療の後遺症のせいで「普通の体」ではなくなってしまったことも、今の考え方に大きな影響を与えています。もちろん、がんになってCancer Giftも多いですけど、「がんになっていなかったら、ごく普通の生活が送れていたのになあ」って、悔しくなることは正直いってありますよ。
中村
その気持ち、よくわかります。看護師になる夢を見つける前は、普通に暮らしている同年代の子をねたんでいる自分がいて、誰にも会いたくなかったですから……。でも、面倒くさいと思いながら、若年性がん患者の支援団体で、いろいろな人に会って話を聞いてみると、がんになったからこそ、夢を見つけられた人が多いこともわかったし、サバイバーではないのに、がん患者のために支援活動をしている人が世の中にたくさんいることに驚きました。「私が知らないところで、私は多くの人に支えられている」とわかったことが、何よりのCancer Giftでした。だから、定期検診で病院に行って小児がんの子どもたちが、かつての自分と同じように懸命に治療している姿を見ると、「つらいことがあっても、絶対に看護師になるぞ」と思えます。
岸田
若くしてがんになったということは、その経験を生かして、自分が社会に何か貢献できることがあるからじゃないかと思うようになりました。それは僕だけじゃなくて、多くのがん患者が感じていることではないかと。そして、がんになったからこそ、もう1回、新しい人生を生きることができるとも感じています。

座談会出席者プロフィール

  • 岸田 徹さん

    岸田 徹さん
    (きしだ・とおる 29歳)

    NPO法人がんノート代表理事。25歳のときに胚細胞腫瘍を発病し、抗がん剤治療や手術を受ける。28歳のときに精巣腫瘍を再発。現在、経過観察中。

  • 鳥井 大吾さん

    鳥井 大吾さん
    (とりい・だいご 27歳)

    がん情報サイト「オンコロ」スタッフ。25歳のときに軟部腫瘍を発病し、腫瘍の摘出手術を受ける。現在、経過観察中。

  • 伊藤 正明さん

    伊藤 正明さん
    (いとう・まさあき 38歳)

    輸入楽器会社経営。33歳のときに大腸がんを発病。手術、抗がん剤治療を行うも肝臓と肺に転移し、治療を継続中。

  • 中村 美香さん

    中村 美香さん
    (なかむら・みか 22歳)

    看護学生。15歳のときに悪性リンパ腫を発病。1年にわたり抗がん剤治療を受ける。現在、経過観察中。

記事一覧

第4回「がんになったからこそわかったこと」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第3回「がんになっての人生を考えたとき」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第2回「大切な人とのコミュニケーション」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編
第1回「がんと診断されたそのとき」
40歳代・50歳代編
20歳代・30歳代編