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がんと向き合うためのFIRST GUIDE
MetLife 生命保険のメットライフ生命

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検査結果を聞く・診断を受ける

家族のかかえる悩み・不安

患者さんが治療を
スムーズに受けるために、
家族も悩みを解決する
ことが大切です。

がん研有明病院 緩和ケアセンター
医療連携部 主任社会福祉士
ソーシャルワーカー田近 忍さんに
お話を伺いました。

家族の誰かががんになれば、それ以外の家族もさまざまな悩みや不安を抱えます。

がん相談窓口である『がん相談支援センター』には、患者さんの家族も来られており、そのほとんどは患者さんの付き添いです。しかし、患者さん本人にはいえないからと内緒にして、ソーシャルワーカー(SW)にご自身の問題を相談に来られる家族も一定数います。

相談内容は、「患者本人の前では弱音を吐けないから、不安や悩みを隠しながら生活しているがつらい」、「大黒柱の夫ががんになり、経済的に困窮しているがそのことを夫にはいえなくて苦しい」、「幼い子どもがいるが、妻ががんになり、看病、育児、家事、仕事をうまく両立できずしんどい」、「同居している親の介護があり、これ以上の負担は厳しいが、患者本人が希望する自宅療養も叶えてあげたくて悩ましい」などさまざまです。



終末期になれば、担当医が患者本人より先に家族に重大な課題(治療の限界、余命など)を伝えることが少なからずあります。「担当医から、積極的な治療はもうできず、ホスピスという選択肢があると説明を受けたが、前向きにがんと戦っている患者本人には、このまま黙っていたほうがいいのかわからない」と悩まれる家族もいます。

ソーシャルワーカーは、患者さんと家族の思いをすりあわせて、
お互いが納得いく方向で支援していきます。

SWは、家族からの相談を受けた場合、家族の思いだけで援助をすることはありません。例えば、家族は「一日でも長く生きて欲しいので、頑張って治療を受けて欲しい」との思いから、効果のある治療が受けられる病院を探してくるのですが、患者さんは治療がつらくて、もうこれ以上続けたくないと思っていても、家族の思いをくんで無理に治療を続けていることもあるからです。

SWは、抱えている問題に対する家族の思いをすべて聴いたうえで、患者さんを含めて一緒に考えるようにしています。それは、家族(親)が治療・療養生活の主体になる子ども(0歳〜10代)の患者さんはもちろん、20代、30代の若年者が患者さんの場合も同じです。子どもであっても、決断できる力は十分にあります。

逆に、患者さんから家族について相談を受けた場合も、患者さんの思いだけで援助をすることはありません。家族が今の状況では無理だと思っていても、患者さんが自宅療養を強く希望しているからと、それを押し通せば、やがて破綻がきます。

患者さんが治療をスムーズに受けるためには家族の協力は欠かせません。SWは、患者さんと家族がお互いに心の奥にしまっていた本当の気持ちを共有できる場をつくり、両者の気持ちをすりあわせ、お互いが良い方向で治療を進めていけるように援助しています。

悩みや不安を心にしまい込みがちな家族、
気軽にソーシャルワーカーをご利用ください。

多くの家族は「自分がしっかりしなくては」と患者さん本人や医療者の前では気丈に振る舞い、不安や悩みなどを一人で抱え込みがちです。しかし、不安やつらい気持ちに押しつぶされそうになり、「誰かに話を聞いて欲しい」、「誰かに助けて欲しい」と思ったときは、まず、担当医や看護師など身近な医療者に相談してください。その結果、本来の仕事であるSWが紹介されることもあります。また、誰もが利用できる『がん相談支援センター』のSWに相談してもよいでしょう。

SWは、患者さんがスムーズに治療を開始し、継続できるように、患者さんの背景にある生活全般にかかわる問題について相談をうけ、解決するお手伝いをしています。その一貫として、家族サポートは必要だと考えています。相談内容は同意なしに他言することはないので、家族だけでも遠慮せず『がん相談支援センター』などのSWをご利用ください。
ソーシャルワーカー
プロフィール
がん研有明病院 緩和ケアセンター医療連携部 主任社会福祉士 田近 忍さん
障害のある自分の子を守るために、福祉の制度を学び、社会福祉士を取得。
その過程で、その人自身が持っている強みや力に着目をして、
支援をする仕事であるソーシャルワーカーに魅力を感じ、その道を選択。
病気や障害があっても、あたり前に暮らせる世の中に常にチャレンジし続けたいと考え奮闘中。
日本社会事業大学大学院卒。