メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2017.11.2この記事の所要時間:約6分

日本人の約半数が家庭菜園経験者。人気の秘密は安心 & 健康にアリ?

毎日の食事がおいしいとそれだけで満ち足りた気分になるものですが、さらに自分が手塩にかけて育てた野菜が並んでいれば、もっと楽しい時間になると思いませんか。
「2017年度野菜と家庭菜園に関する調査」(2017年/タキイ種苗株式会社、*1)によると、なんと20歳以上の人の約半数にあたる44.7%が家庭菜園を経験しています。中でも、現在家庭菜園を実施しているのは、全世代を通じて60代が最多で、35.1%となっています。
品数豊富なスーパーも、便利なインターネット通販も選べる現代において、なぜこれだけ多くの方が汗を流して家庭菜園に挑戦するのでしょうか? その理由を探ってみたところ、特にシニア世代の家庭菜園ブームの背景には、食の志向の本質的な変化が隠されていました。

*1 出典:タキイ種苗株式会社「2017年度野菜と家庭菜園に関する調査」(2017年8月9日)

前述の調査では「家庭菜園を始めた理由」として「面白そう」「趣味」と回答する人が全世代を通じて多数を占めていますが、60代では「安心・安全のため」を挙げる人が31.8%と、他の年代に比べて突出しています。

また、「平成29年度上半期消費者動向調査」(2017年/日本政策金融公庫、*2)によると、「現在の食の志向」について「健康志向」と答えた人が、14半期連続で最多。しかも、20代では30%にとどまりますが、年齢と共に割合が高くなり、60代は53.9%、70代は62.5%に上ります。逆に「経済性志向」や「簡便化志向」は年代と反比例して低下する傾向がうかがえます。年齢を重ねるほど、多少手間やコストがかかっても、健康にいい食べ物を選びたいと考える人が増えるということですね。

*2 出典:株式会社日本政策金融公庫「平成29年度上半期消費者動向調査」(2017年9月14日)

一から自分で野菜を育てるということは、農薬や化学肥料の種類と量をコントロールできるということでもあり、少量の栽培であれば、無農薬栽培も苦になりません。“素性”がはっきりしていて、安心して口に入れることができる野菜が手に入る。多くの人が家庭菜園に夢中になる一番の理由は、健康と安心・安全にあるようです。

また、兵庫県立淡路景観園芸学校には「園芸療法課程」が設置されており、草花や野菜などの園芸植物や自然との関わりを通じて心身を癒やす「園芸療法士」を養成しています。同校によると、福祉や医療の現場でも関心が高まっており、ストレス軽減や意欲向上、認知症の予防や進行抑制を目的とした園芸療法が行われているとのことです。

たくさん作ってみんなで食べる。「市民農園」も活況

ベランダや庭での家庭菜園だけではなく、市民農園等を借りて、本格的に野菜作りを楽しむ人も増えています。近年は市民農園や貸し農園の増加により、家庭菜園向け苗の市場規模も拡大傾向にあります(*3)。また、2017年4月成立した「都市緑地法の一部を改正する法律」には、市民緑地認定制度が明記されており、今後はさらに空き地等を活用した貸し農園が増えていきそうです。

*3 出所元:(株)矢野経済研究所「ガーデニング市場に関する調査(2016年)」(2016年7月26日発表)

注:生産者出荷金額ベース、野菜苗、果樹苗を対象として算出した。

たくさん採れた野菜は、友人やご近所にお裾分けしても喜ばれますし、今はインターネットでの販売も手軽です。スマートフォンのアプリケーションでフリーマーケットができるサービスにおいても、家庭菜園で採れた野菜の詰め合わせが多数出品されています。安さやおいしさはもちろん、手作りの安心感からも人気を博しているようで、買った方が売り手に「おいしかった」とコメントを寄せることもしばしば。喜んで食べてくれる方がいるとわかれば、ますます野菜作りに精が出るというものですね。
また、市民農園の多くは野菜の育て方講座やさまざまなイベントを主催していますし、家庭菜園で作った野菜を販売できる朝市も各地で開催されています。このように、家庭菜園はさまざまな形で老後の社会参画を手助けしてくれそうです。

「2016年度 野菜と家庭菜園に関する全国調査」(*4)によると、家庭菜園の継続年数についての回答は10年以上が最多。69.7%の家庭が3年以上と答えており、30代、40代からスタートする方も増えています。

手間がかかっても、多少形が悪くても、おいしくて安全、そして採れたての新鮮な野菜が食卓に上がる幸せは、何にも代えがたいもの。さらに、外に出て日に当たり汗をかく。土に触れて緑の香りを嗅ぎ、地域の人々と交流を深めていく。難しく考えなくても、心地良い農作業を通じて、身も心も健やかになれる気がしますね。一生付き合える趣味として、また健康管理の一貫として、今年からトライしてみませんか。

*4 出典:「2016年度 野菜と家庭菜園に関する調査」(2016年8月31日/タキイ種苗株式会社)

今から始める家庭菜園。冬野菜もプランターでOK!

家庭菜園ではトマトやキュウリ、なす、ピーマンなど、育てやすいイメージの夏野菜が定番です。しかし、ちょっと難しそうに思われる冬野菜でも、品種を選べばプランターで手軽に栽培できます。

初めて挑戦する方におすすめの冬野菜は、収穫までの期間が短いレタス系やじっくり育てるカブ類、薬味として使えるワケギなど。間引いたカブは柔らかく、葉ごとサラダやお味噌汁にしておいしく食べられます。これもスーパーでは手に入らない家庭菜園ならではの味わいです。

夏野菜はもちろん、冬野菜の栽培もポイントさえ押さえれば難しいことはなく、何かと忙しい30~50代の方にもおすすめです。ライフステージ後半戦を楽しく健康に過ごすために、趣味作り、健康作りを兼ねて、今から“自産自消”(自ら作り自ら消費する)野菜が並ぶ食卓を目指してみませんか。

<土とプランターの選び方>
・日当たりのいい庭にプランターを直置きする場合は、大きめ(40×80×30cm程度)がおすすめ。
・マンションやアパートのベランダで育てる場合は、小さめ(20×60×20cm程度)を選びましょう。フックでつるすか、高さ1メートル程度の台に置いて日当たりを確保するのがポイント。
・土は市販の野菜用ミックス土が便利です。

<リーフレタス>

リーフレタス

リーフレタス。収穫までの期間が短い

・苗から育てます。水やりはほどほど。土が乾かない程度が目安です。
週1回混合肥料を与えます。
・植え付け・収穫時期:9月〜10月に植え付け、収穫まで30日程度。

 

<白カブ・赤カブ>

赤カブ

赤カブ。間引いたカブも柔らかく、 葉ごとおいしく食べられる

・育てやすいミニ種がおすすめです。プランターに種をパラパラまいて、深さ2cmほど土をかぶせます。芽が出始めたら徐々に間引いて、5〜10cm間隔になるよう調整していきます。
・発芽までは水を切らさないよう注意し、芽が出てからは、土の表面が乾いたときに水やりをします。2〜3回目の間引きの時に肥料を与えます。
・植え付け・収穫時期:9月〜10月上旬に種まき、10月中旬〜12月にかけて収穫

 

<ワケギ>

ワケギ

薬味として使える便利なワケギ
 

・球根から育てます。10〜15cm間隔で浅く植え付け(球根の頭が見える程度)、草丈が7〜8cmになったら株元の土を寄せて倒れにくくし、週1回液体肥料を与えます。土が乾いてきたらたっぷり水やりをします。
・20〜30cm程度になったら、根元を3〜5cm残して刈り取ります。刈った際に肥料を与えると、また伸びてきてシーズン中何回も収穫できます。
・ワケギはカブのコンパニオンプランツ(共栄作物)です。カブと一緒に植えることで害虫を遠ざけます。
・植え付け・収穫時期:8月〜10月頃植え付け、11月〜3月にかけて収穫。葉が枯れる4月〜5月に球根を掘り上げ、日陰で乾かしておくと、その年の秋に再び植え付けることができます。

 

 

 

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Posted: November 2, 2017