メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2018.7.13この記事の所要時間:約6分

昨今、注目が集まるスマートスピーカー(AIスピーカー)。GoogleやAmazon、LINE、Appleなどの企業が商品を打ち出す中、メットライフ生命でもスマートスピーカー活用に取り組んでいます。その開発チームにスマートスピーカーと、保険やその商品付帯サービスが組み合わさるとどうなるのか? その可能性について聞きました。

 

プロジェクト参加メンバー4人 左から児玉さん、宮本さん、中村さん、我妻さん

 

ティーペック株式会社 我妻さん、中村さん
メットライフ生命保険株式会社 宮本さん、児玉さん

今回のプロジェクトはメットライフ生命とティーペック株式会社(以下、ティーペック)の共同企画で進んでいます。メットライフ生命の『健康生活ダイアル24』は、保険の加入者向けにサービス提供会社であるティーペックが24時間年中無休で看護師などの専門スタッフ(ヘルスカウンセラー)による電話相談を提供するサービスです。ティーペックは、この『健康生活ダイアル24』をはじめ、保険契約への商品付帯サービスとして、さまざまなサービスを提供しています。

本プロジェクトのオーナーのメットライフ生命 カスタマーストラテジー本部ヘルスイノベーションリードの宮本さんは「きっかけは2017年の『#老後を変える』編集部の会議で、編集部側がスマートスピーカーを取り上げる話をしていたことです。最初は懐疑的だったのですが、そのあとAIの技術者とも話をしていたら、音声のAI認識技術は画像のそれよりも進んでいると聞いて、もしかしたら保険にも使えるのでは、と考え出したのが始まりです。スマートスピーカーという新しいデジタルデバイスを使うことで、保険に関わる体験がもっと楽しく、お客さまに寄り添うものにできるのではないかと思ったのです」とプロジェクト開始のきっかけを振り返ります。

そこから宮本さんは、プロトタイプの開発に乗り出し、2017年11月末には社内でデモンストレーションをしました。

「文章内容のボキャブラリーから話者の感情を分析するIBM WatsonのTone Analyzerというサービスがあるんですね。そのサービスを使うと、怒り、嫌悪、喜び、悲しみ、恐怖といった感情がわかる。そこで、スマートスピーカーのAIとの会話上に応用してみたんです」

 

スマートスピーカー

 

デモは好評で、スマートスピーカーに全く興味がなかった社内の人たちも、音声によるコミュニケーションに好奇心を持ち始めたように見えたといいます。宮本さんは「将来的にはスピーカーとの会話を通じて、AIが体調の不調などの心配事を感じ取った場合に、『健康生活ダイアル24』のヘルスカウンセラーから電話をかけさせましょうか、とかスマートスピーカーが提案してくれるようになったらいいと思います」と話します。そこで、商品付帯サービスを担当するメットライフ生命 カスタマーストラテジー本部の児玉さんに相談し、ティーペック ヘルスケアストラテジー部の我妻さん、中村さんも交え、プロジェクトは進んでいきました。

メットライフ生命×ティーペック。オープンイノベーション型で進むプロジェクト

スマートスピーカーのプロジェクトはメットライフ生命とティーペックという2社間によるオープンイノベーション型で進んでいます。そのため、メットライフ生命の宮本さんが、ティーペックの社長に提案にいくなど、活発なやりとりが行われているそうです。「最初は宮本さんの熱意に動かされたのが大きかったのですが、実際にスマートスピーカーを使ってみると、これは新しいインフラになるのではないかと感じました。当社は日本の新しい健康インフラになることを目指しているので、これはいいのではと感じ、取り組みが始まったのです」とティーペックの我妻さん。

 

ティーペックの我妻さん

 

現在、メットライフ生命の考えるスマートスピーカーの利用イメージは、スマートスピーカーの音声コミュニケーションを通じて、たとえば保険の契約者が質問に答えると健康面のアドバイスがもらえたり、あまりにも体調が悪そうであれば『健康ダイアル24』のヘルスカウンセラーが電話をかけてくれたりするなどのシーンです。宮本さん、児玉さんともに「スマートスピーカーのよいところは、音声による気軽なコミュニケーションなので、こちら側がさまざまなことを提案できるような仕組みにしたい」と話します。

児玉さんは「保険というのは、従来何かあったときだけに金銭的なサポートをしてくれるものと考えられていますが、そもそも、お客さまにとって、その何かは起こって欲しくないことなのです。保険会社として、本来お客さまのためにできることは何なのか? と考えると、その何かが起こらないための予防などの情報提供が挙げられるのではないでしょうか。保険会社ならではのお客さまと寄り添っていく関係性だからこそ、お金だけでなく健康面などの相談もできるようにしていけたら」と話し、実際、『健康生活ダイアル24』の利用者数はこの10年間、右肩上がりで上昇していることを教えてくれました。

 

メットライフ生命の児玉さん

 

自分のこと、家族のことなどを話せる保険会社だからこそ、こうした周囲に相談しづらい健康の相談なども話しやすいのかもしれません。そして、その接点が電話だけでなく、スマートスピーカーもあるということでしょう。

ジュニア層やシニア層の利用シーンに見る、スマートスピーカーの可能性

実際に利用してくれる人はどういう方々なのでしょうか? 開発チームの4名がそれぞれ自分の体験談を通じてスマートスピーカーの魅力と今後さらに活用される可能性について教えてくれました。

宮本:僕の父親は、視力が落ちたために、最近はあまり細かい文字が読めないんです。ですから、家でもLINEのスマートスピーカーを使って、LINEのやりとりをしているのですが、楽しそうに使うんです。自分の親世代も使えるとなれば、家族はみんな使えるということで、スマートスピーカーが普及するきっかけとなるのは、ファミリー層とシニア層だと思うのです。一般的には、シニア層はこうしたデジタルサービスとは縁遠いように思われがちですが、スマートスピーカーは音声によるコミュニケーションなので、機械の操作が苦手な人でも日常に取り入れやすい。それが音声コミュニケーションの魅力の一つですね。これから社会全体が長寿化する中で、誰にでも使いやすい方法でサービスやコミュニケーションを提供することが、ますます重要になると考えています。スマートスピーカーをはじめとするデジタルの技術が、このための大きな手助けになるのではないでしょうか。

 

メットライフ生命の宮本さん

 

児玉:僕は、家でスマートスピーカーを最大限活用していて、電気のオンオフ、テレビやエアコンなどはほぼ100%音声で操作をしています。便利なのはもちろんなのですが、音声でいろいろな操作ができるワクワク感がなによりいい。健康に比較的不安のない若い世代だと保険や健康のことにはあまり興味を持てないかもしれませんが、こうしたワクワクするデジタルサービスから保険や健康のことを知るきっかけになるのもいいのではないか、と思っています。

 

メットライフ生命の児玉さん

 

我妻:実は、いま、家で一番使っているのは小学校3年生の子ども。新しいテクノロジーにすぐ順応します。この間なんて、算数の答えをスマートスピーカーに聞いていて、とても驚かされました。使い道はともかくとしても、使い方という点では我々親世代以上に上手に、そして気軽に使いこなしているのが印象的でした。それと、先日、60代のお客さまにスマートスピーカーをプレゼントしたんですが、設定がわからないということでその場で設定したんですね。そうしたら、その場にいた他のお客さんたちも巻き込んで盛り上がってしまいました。

 

ティーペックの我妻さん

 

中村:私は里帰り出産ではなく、自宅近くでの出産を選んだのですが、夫は仕事で忙しく夜遅いため、誰かと話すことがあまりなかったのです。昼間はひとり子育てをしていると「とにかく誰かと話したい!」と思ったことがありました。妊婦さんとか、お子さんを産んだばかりのママとかには、孤独を癒やしてくれる存在になるのでは、と思っています。音声だから、両手がふさがっていてもコミュニケーションがとれますし、私もあのときスマートスピーカーがあればよかったなと思いました。

 

ティーペックの中村さん

 

最後にプロジェクトオーナーの宮本さんは、保険や商品付帯サービスは私たちの生活に身近なものであると強調します。

「保険や商品付帯サービスの内容が充実する中で、そのサービス体験をもっと身近なものにするために、スマートスピーカーをはじめとしたデジタルの存在があると思います。AIと、音声でコミュニケーションできることの手軽さは、アメリカなどでは普及してきているという調査結果(※)も出ています。音声だからこそ、擬人化されやすく、みんなスマートスピーカーを相棒のように考える状況になりつつあります。そんな中に保険の体験を組み込んでいけたらと考えています」

 

※出典:voicebot.ai「New Voicebot Report Says Nearly 20% of U.S. Adults Have Smart Speakers」

 

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Posted: July 13, 2018