メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2018.9.7この記事の所要時間:約3分

タバコが喫煙者本人の健康に与えるリスク については、これまでもさまざまに語られてきました。
ただ、タバコによって何かしらの悪影響を受けるのは、喫煙者自身だけでなく、周りの家族やペットにまでおよぶことがわかってきています。

本記事では、長年受動喫煙のない社会の実現に向けて尽力されてきた日本対がん協会参事(禁煙推進・対がん事業開発)で医師・医学博士の望月友美子氏 のお話から、喫煙によってもたらされる周囲への影響について考えていきます。

喫煙がもたらす子どもや胎児にとっての影響は?

受動喫煙の状況を聞いたデータ*1によると、「過去1ヵ月以内に自分以外の人が吸ったタバコの煙を吸う機会があった」と回答した人の割合は、場所別では上位から、「飲食店」42.2%、「遊技場」34.4%、「職場」30.9%、「路上」30.5%となっていました。相当数の人が、さまざまな場所で副流煙にさらされているようです。そして、「子供が利用する屋外の空間」で12.0%、「家庭」で7.7%という値も出ています。

*1 厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査」

受動喫煙がもたらす影響については、「子どもやペットなど、弱い立場にあるものほど毒物に対する耐性が低く、大人の完全に成長しきった体にとってはそれほど大きな毒性を受けない程度の副流煙であっても問題が生じる」(望月氏)とのこと。

さらに、胎児に対してはより重大な影響があると、望月氏は語ります。

「妊娠中の人たちの喫煙は、おなかの赤ちゃんが逃れられない状況であることから、米国がん協会(American Cancer Society)は1984年に、『妊娠中のお母さん、あなたの赤ちゃんにタバコを吸わせたいですか?』というショッキングな禁煙コマーシャルを作ってメディアキャンペーンを行いました。胎盤を通じて母親の血液から胎児に栄養素や酸素が行きわたるだけでなく、タバコから一酸化炭素や多くの有害物質が移行するのです。その結果、発育不良や先天異常が引き起こされたり、小児ガンの原因になったりする可能性まで指摘されています。おなかにいる胎児の細胞は活発に細胞分裂をしているため、分裂しようとしているDNAはほどけた状態で、いわばむき出しになっています。このため環境からの有害物質に曝されやすくなることから、大人では耐えられる量でも、胎児にとっては致命的になる可能性があるのです。
おなかの赤ちゃんが健やかに育ち、元気で生まれてくるためにも、お母さんだけでなくお父さんになる方も禁煙をしていただきたいと考えています。また、妊娠中にニコチンにさらされると、胎児の脳でニコチンの受容体が増えてしまう、という変化が起こり、出生後にニコチン離脱症状(禁断症状)が起きることもわかっています」

ともに暮らすペットにとってもリスクが…

ペットと受動喫煙の関係についても、望月氏は警鐘を鳴らします。

「ペットに対しても受動喫煙の有害性が存在していると考えられるのです。たとえばイヌの鼻腔ガンや、ネコの口腔ガンなどはその可能性があります。グルーミングで毛をなめるとき、副流煙によって毛に付いてしまった発ガン物質が体内に入ってしまうこともあるようです。飼い主さんとペット双方の健康のためにも、やはり禁煙が大切ではないでしょうか」

飼い主の喫煙状況によって、思わぬところで大切なペットに影響がおよばないよう注意をはらう必要がありそうです。

「喫煙は、自分自身はもちろん、子どもやペットに対してもリスクがあるのは間違いないこと」と望月氏が説明するように、受動喫煙のない状態こそが、大切な存在を守ることにつながるのだと、今一度意識しておきましょう。

※このコンテンツは、2018年9月現在の情報に基づくものです。

※このコンテンツは、一般的な情報提供を目的としており、特定の製品・サービスや特定の医師・医療機関について誘引または推奨することを意図するものではなく、また、お客さま個人の心身の状態を踏まえた医療上のアドバイスを提供するものではありません。お客さまがご自身の治療方法・健康法を開始または変更する場合はその前に、医療専門家にご相談ください。

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Posted: September 7, 2018