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オール私立は2,000万円超、大学卒業までの教育費はどう確保する?

作成日:2023/8/24 更新日:2025/1/23

子育て世帯にとって、教育費は大きな負担です。「将来かかる子どもの教育費を用意できるか不安」、「教育費が合計でいくらかかるのか知りたい」といった教育費に関する悩みや疑問を抱えるご家庭も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、子どもが大学卒業までにかかる教育費の目安を、公立と私立にわけてわかりやすく解説します。教育費を準備するためのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

子ども1人につき教育費の目安は、すべて国公立の場合でも1,000万円以上かかるケースも

まずは、子どもが幼稚園から高校卒業まですべて国公立に進学した場合の教育費を確認しましょう。教育費の目安は以下のとおりです。

公立の学校へ進学した場合にかかる教育費の目安(幼稚園から高校まで)
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査 - 結果の概要」より算出
*教育費:学校教育費、学校給食費および学校外活動費の合計*金額は千の位を四捨五入して表記

幼稚園から高校まで公立の学校に進学した場合にかかる教育費総額の目安は約577万円となっています。

費用の内訳としては、小学校では習い事などの学校外活動費が教育費全体の70.2%を占めていて、年間にかかる費用の平均は24万7,582円です。また、学校教育費の年間費用は平均6万5,974円で、そのうち図書・学用品・実習材料費や通学関係にかかるお金の割合が高くなっています。また、給食費にかかる費用は年間で平均3万9,010円です。

中学校では、高校受験のために塾や家庭教師を利用する世帯も多く、学校以外での補助学習費の平均が年間30万3,000円と高くなっています。

高校では、通学関係費が年間で平均9万1,169円と高いのが特徴です。

また、公立高校における1年間の学習費総額を見ると、平成22年度調査では約39万3,000円でしたが、令和3年度調査では約51万3,000円となっています。

それでは大学へ進学した場合はどのくらいの教育費がかかるのでしょうか。ここでは国立大学に進学した場合にかかる教育費の目安を見てみましょう。

大学では子どもがひとり暮らしをするかどうかでかかる費用が大きく異なります。日本学生支援機構の調査によると大学生が自宅や学寮以外(下宿、アパート、その他)で生活をする場合、授業料等の学費に加え、住居・水道光熱費などの生活費がかかるため、4年間にかかる教育費の目安は約444万円(※1)です。自宅から通学した場合は、4年間で約253万円(※2)となっています。自宅から通学先が遠い場所にある場合は、ひとり暮らしにかかる費用も考えておきましょう。

幼稚園から大学まで、すべて国公立の学校へ進学した場合にかかる教育費総額の目安は、自宅通学の場合は約830万円、下宿、アパート、その他の場合は約1,020万円。子ども一人を育てるにはかなり高額な教育費がかかることが分かります。

オール私立の教育費目安は2,000万円以上。国公立か私立か、進路の違いで1,000万円以上の違いがある場合も

子どもが国公立に進学した場合の教育費を確認しましたが、私立の学校に通う場合はどれくらいお金がかかるのでしょうか?

子どもがオール私立に進学する場合の教育費の目安は以下のとおりです。

私立の学校へ進学した場合にかかる教育費の目安(幼稚園から高校まで)
出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査 - 結果の概要」より算出
*教育費:学校教育費、学校給食費および学校外活動費の合計*金額は千の位を四捨五入して表記

特に、小学校は6年間と在学期間が長いため、教育費の総額は約1,000万円と高額になります。子どもを私立へ通わせたいと思っている方は、小学校から私立へ通うのと中学校から私立へ通うのでは教育費に約790万円近く差が出ることを覚えておきましょう。

それでは、私立大学へ進学した場合にかかる教育費の目安はどのくらいでしょうか。まずは、自宅から通学した場合と、ひとり暮らしなどの場合に分けて確認してみましょう。

自宅から通学した場合は4年間で約525万円(※3)、生活費がかかるひとり暮らしなど(下宿、アパート、その他)の場合は約722万円(※4)が教育費の目安です。

オール私立の場合、自宅、学寮以外から大学に通う場合は、総額で約2,562万円の教育費がかかります。オール国公立の場合にかかる教育費との差額は約1,542万円です。

また、私立大学では通う学部によっても学費に差が出ます。私立大学における学部ごとの平均授業料は以下のとおりです。

私立大学における年間授業料
出典:文部科学省「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果」より抜粋

上記表のとおり、理科系学部や医歯系学部の学費は高額です。また、医歯系学部は6年間の在学が基本となります。私立大学の医歯系学部に子どもが進学した場合、授業料だけで約1,730万円のお金がかかる計算です。

一方で、国立大学であれば原則として学部による学費の差はありません(※5)。そのため、同じ医歯系学部でも子どもが国立へ進学すれば、家計への負担を少なくできます。

さらに、近年のグローバル化にともない留学する学生も少なくありません。留学すれば、国にもよりますが、年間に数百万円以上の費用がかかることが一般的です。

このように、一言に教育費といっても子どもの進学先や学び方によってかかるお金は異なります。ただし、これらの教育費はすべて親が負担しなくてはいけないわけではありません。

大学生がアルバイトで稼ぐ金額の目安

特に、大学生はアルバイトで学費や生活費を自ら稼ぐ場合もあります。では、大学生は平均でどれくらいのお金を稼いでいるのでしょうか?大学生がアルバイトで稼ぐ金額の相場は以下のとおりです。

大学生がアルバイトで稼ぐ金額の目安
出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」より抜粋

大学生がアルバイトで稼ぐ金額の相場は年間に約36.6万円です。4年間にすると約150万円になります。(※6)ある程度は家計の負担を軽減できますが、前述したとおり自宅から私立大学へ通った場合の教育費の目安は約525万円のため、その差額は大きいです。

また、子どもがアルバイトで稼いだお金は自らの交際費や娯楽のために使うこともよくあります。そのため、やはり教育費は親の負担する部分が大きいでしょう。

教育資金の準備に向けて考えてみよう

教育費の相場を解説しましたが、教育費を理解しただけでは意味がありません。実際に、教育資金の準備に向けて動き出す必要があります。

教育資金の準備のためのポイントは、具体的にかかる費用をシミュレーションすることです。例えば、中学校までは国公立、高校から私立に進学する場合と、小学校から大学まで私立に進学する場合では必要となる教育費は異なります。
具体的にかかる費用がわかれば、教育資金の準備がしやすくなります。もちろん、シミュレーションとは違う進路を子どもが希望することもありますが、ざっくりと必要な教育費の費用感をつかんでおくことは重要です。

シミュレーションができたら、実際に教育資金の準備に入りましょう。教育資金は早く準備を始めることが重要です。例えば、毎月5万円を貯める場合、期間ごとにみた累計貯金額は以下のとおりとなります。

毎月5万円貯める場合の累計貯金額

当然ですが、貯金する期間が長いほど合計の貯金額は高額です。そのため、子どもが小さい時期や子どもができる前から教育資金の準備を始めましょう。

また、教育資金を準備する方法は、預金以外にも投資や保険などさまざまです。ただし、どのような方法でも、早く始めるほど一般的に効果を得やすく、また毎月の負担額も少なくすみます。

ぜひ、必要な教育資金をシミュレーションして、いつまでにいくら必要で、そのために家計のどこを切り詰めていけばいいのかを今からイメージしておきましょう。

※1 出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」 (2024年12月時点)
居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)
区分「国立・下宿、アパート、その他」の学費(小計)と住居・光熱費を合算し、在学期間4年として算出。金額は千の位を四捨五入して表記。

※2 出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」 (2024年12月時点)
居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)
区分「国立・自宅」の学費(小計)を在学期間4年として算出。金額は千の位を四捨五入して表記。

※3 出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」 (2024年12月時点)
居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)
区分「私立・自宅」の学費(小計)を在学期間4年として算出。金額は千の位を四捨五入して表記。

※4 出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」 (2024年12月時点)
居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)
区分「私立・下宿、アパート、その他」の学費(小計)と住居・光熱費を合算し、在学期間4年として算出。金額は千の位を四捨五入して表記。

※5 出典:文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」 (2024年12月時点)

※6 出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」 (2024年12月時点)
居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)
区分「収入・アルバイト」の平均を在学期間4年として算出。金額は万の位を四捨五入して表記

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