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日本人女性の死亡年齢のピークは、なんと93歳。ゆとりのある老後生活を送るにはいくら必要?

作成日:2023/7/25 更新日:2023/12/20

「ゆとりのある老後生活を送れるか不安」、「老後に向けていくらお金を用意すればよいかわからない」といった、老後に向けたお金の不安や疑問を持っている人も多いかもしれません。また、子育て世帯は、子どもが大学を卒業して子育てが終わると、あっという間に老後がやってきます。そのため、子育てと老後の準備を同時に行うことが必要です。

そこで今回は、ゆとりのある老後生活を送るために必要な老後資金の目安を紹介します。老後に不安を感じている人や老後に向けていくらのお金を用意すればよいかわからない人は、ぜひ本内容を参考にしてみてください。

日本人の平均寿命は年々伸びています

まずは、老後の期間がどれくらいあるのかを確認しましょう。1960年からの日本人の平均寿命の推移は以下のとおりです。

日本人の平均寿命の推移
出典: 厚生労働省「令和4年簡易生命表の概況」より抜粋 (2023年11月時点)

1960年における女性の平均寿命は70.19歳ですが、2022年には87.09歳です。62年間で16.9歳も平均寿命が伸びていることになります。今後も平均寿命が伸びる可能性は高いでしょう。

また、平均寿命は若くして亡くなった人のデータも含むため、実際には平均寿命よりも長生きする人が多いです。厚生労働省「令和4年簡易生命表の概況」によると、2022年に死亡した人の中でもっとも多い年齢は、男性が88歳、女性が93歳となっています。
65歳から老後生活を開始する場合、男性は約24年間、女性は約29年間も老後期間がある計算です。長い老後に向けて、しっかりとお金の準備をしなくてはいけないことがわかります。

老後に毎月必要なお金はいくら?

長い老後に向けてお金の準備が必要となることを確認しましたが、実際に老後はどれくらいのお金が必要なのでしょうか。老後にかかる生活費と年金受給額を解説します。

老後生活費の目安

まずは、老後にかかる生活費を確認しましょう。総務省統計局が公表する65歳以上無職世帯の月平均支出額は以下のとおりです。

65歳以上無職世帯の月平均支出額
出典:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)家計の概要」より算出 (2023年11月時点)

支出項目の月平均支出額を足し上げると、夫婦のみ世帯で月に26万8,495円、単身世帯で月に15万5,424円です。内訳としては、いずれの世帯でも食費の割合がもっとも高くなっています。また、税金や社会保険料の支払いがあることにも注意しましょう。

ただし、上記はあくまでも平均の生活費です。実際には、持ち家か賃貸か・車の保有有無・生活水準などによりかかる生活費は大きく異なります。

年金受給額の目安

老後は、多くの世帯が年金をもらえます。もらえる年金が毎月の生活費を上回っていれば、老後資金を用意しなくても大きな問題はないかもしれません。では、具体的にどのくらいの年金をもらえるのでしょうか?厚生労働省年金局によると、平均の年金受給額は以下のとおりです。

  • 厚生年金受給者(第1号)がもらう平均年金額:月14万3,965円(※1)
  • 国民年金の平均年金額:月5万6,368円(※2)

会社員などの厚生年金受給者がもらう年金の平均額は月14万3,965円と高額です。一方で、会社員経験のない自営業者や専業主婦などは国民年金のみしかもらえません。国民年金の平均受給額は月5万6,368円と少額のため、自営業者などが年金だけで生活費を賄うことは難しいでしょう。

また、会社員などの厚生年金受給者がもらう年金は現役時代の平均年収や勤務期間によって大きく異なります。以下の条件で、平均年収ごとの年金受給額の目安を確認してみましょう。

  • 1975年1月1日生まれ
  • 23歳~60歳まで会社員として勤務
  • 65歳から年金の受け取りを開始

シミュレーション結果は以下のとおりです。

平均年収ごとの年金受給額の目安
出典:厚生労働省「公的年金シミュレーター」より算出 (2023年11月時点)

平均年収300万円の人と平均年収600万円の人が受け取る年金とでは、毎月の受給額に月5万円もの差があります。現役時代の平均年収が低い会社員は、年金だけでは生活費が不足する場合もあるでしょう。

自分が将来もらえる年金額は、日本年金機構の「ねんきんネット」を使って計算できるため、ぜひ試してみてください。

老後に必要なお金を簡易シミュレーション

平均寿命や生活費・年金受給額を確認しましたが、実際に老後に向けていくらのお金を用意すればよいのでしょうか?単身世帯と夫婦世帯に分けて必要となるお金をシミュレーションしてみましょう。なお、65歳から老後生活をスタートすることを前提とします。

必要な老後資金簡易シミュレーション

単身世帯の場合

単身世帯の場合、毎月の平均生活費は15万5,424円です。死亡する人がもっとも多い年齢(男性88歳、女性93歳)まで生きた場合に必要となる金額は以下のとおりとなります。

男性:4,476万2,112円(月間15万5,424円×12ヵ月×24年間) 
女性:5,408万7,552円(月間15万5,424円×12ヵ月×29年間) 

上記のうち、もらえる年金によって自分で用意が必要な金額は異なります。例えば、月10万円の年金をもらう女性の場合、1,928万7,552円(5,408万7,552円-3,480万円)を年金以外に自分で用意する必要があります。 

夫婦世帯の場合

夫婦世帯(夫婦は同年齢で想定)の場合、毎月の平均生活費は26万8,495円です。夫が88歳、妻が93歳まで生きた場合に必要となる合計金額は8,665万2,000 円(26万8,495円×12ヵ月×24年間+15万5,424円×12ヵ月×5年間)となります。 

年金受給額によって自分で用意すべき金額は異なりますが、年金額が少ない世帯はより多くの老後資金の準備が必要です。

単身世帯と夫婦世帯で必要となる老後資金の目安を確認しましたが、シミュレーションした金額は平均生活費を余命でかけたものです。そのため、ゆとりのある生活を送りたい人は、もっと高額なお金が必要となります。例えば、単身女性で生活費が月20万円の場合、老後に必要となるお金の目安は6,960万円(20万円×12ヵ月×29年間)です。

人によって用意が必要な老後資金は異なるので、自分の生活費や年金受給額をシミュレーションして、具体的な老後資金の目安を計算してみてください。

※1,2 出典:厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より抜粋 (2023年11月時点)

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