未来のお金育てるガイド
未来のお金を育てるための最初のステップから、ライフステージごとに必要な考え方や解決策まで、あなたに合わせた情報をお届けするメールマガジンです。
大人世代に聞いた「資産形成」と「キャリア」にまつわる本音
作成日:2023/7/25 更新日:2023/12/20
結婚や出産、子育て、家や車の購入など、その後の人生を変えるような出来事を「ライフイベント」といいます。ライフイベントには、比較的まとまったお金が必要な場合も少なくありません。
お金が全てではないものの、何かと人生に影響を与えるのがお金です。ただ、お金に関するお悩みはデリケートな話。友達や知り合いに相談するのは、少しハードルが高いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、仕事もプライベートも充実させている、大人世代の女性3人に「資産形成」と「キャリア」をテーマに語っていただきました。
先輩たちの本音に触れながら、将来のお金について考えてみてはいかがでしょうか。
<大人世代の女性3人のプロフィール>
Aさん(37歳)
大手外資系IT企業でマーケティングを担当。副業として、日本の伝統芸能を海外に広めるためのリブランディング等にも携わる。
Yさん(40歳)
大手総合商社勤務。テレビ局勤務の夫とともに、小学生と幼稚園の子ども2人の育児にも奮闘している。
Hさん(38歳)
大手商社入社後、グローバルメーカーへ転職。新規事業に携わった後、現在は事業戦略を担当している。
目次
資産形成にまつわる本音トーク
資産形成を考えるようになったきっかけ
Yさん:
入社して5、6年程経ち、キャッシュフローにゆとりが生まれるようになったタイミングで、資産形成を考えるようになりました。ちょうどNISA制度が始まった頃、「資産形成」という言葉があちこちで話題になっていた記憶があります。
- NISA制度:毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税となる「少額投資非課税制度」のこと。(※1)
Hさん:
結婚がきっかけですね。保険やライフプランの話をライフプランナーの方に教えていただき、本格的にお金を守る、増やすという資産形成を意識するようになりました。
Aさん:
私のきっかけは、確定拠出年金を現金で積み立てていたことです。それでは、税金分を損してしまう可能性が高いと知人から聞き、自分でもお金について勉強しようと思いました。若い頃は1,000万円貯めるなんて想像もできませんでした。しかし、確定拠出年金を月々4万円で貯めていたら10年後に1,000万円になっていたという成功を体験し、きちんと資産形成について考えたほうがよいとあらためて強く実感しましたね。
- 確定拠出年金:企業型確定拠出年金は会社が掛け金を出し、運用は自己責任で行う年金のこと。(※2)
資産形成で実践・意識していること
Hさん:
様々な方法があるなかで、自分が好きで取り組めるもの、抵抗なくやれるものを選択するようにしています。現時点で選んでいるのは、国内・国外株式投資と、投資信託。ハイリターンなものはハイリスクなことが多いので、バランスを見つつ運用しています。そして、できるだけ分散投資がかなうように意識しています。一つのものに大きく投じるよりは、複数の資産に分散して投資していくという形をとり、なるべくリスクが大きくならないように気を付けています。
- 分散投資:特性の異なる複数の資産を組み合わせる「資産(銘柄)の分散」や、複数の地域や通貨を組み合わせる「地域の分散」、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」などを指します。分散することでリスクの減少を図る投資方法。(※3)
Aさん:
私は、老後の心配をカバーすること、そして結婚や独立資金といったライフプランから考えています。やりたいことに関しては、堅実なところで月々4~5万円くらいを積み立てていく形を作り、その後に余剰分を投資に回した方が、私の性格にあっていると気付きました。基本は毎月同じ銘柄を自動で積み立て投資して、時に個別投資で自分が伸びると信じた国や、自分が得意な分野の銘柄に投資するスタイルです。私はテクノロジーがバックグラウンドにあるので、テクノロジーに注目したところを長期で買っていますね。
Yさん:
夫が提案してくれるものの中から選ぶ形が多いです。今後は、もっと積極的に関わっていきたいと思っているので、資産形成について勉強している最中です。私が主導の資産形成としては、自社株を保有しています。現在は、株価が上がっており、始めた頃の約3倍に。毎月積み立てているので、ある程度まとまった資産になっています。
キャリアにまつわる本音トーク
働くうえで大切にしていること
Hさん:
心身の健康を意識しています。20代の頃は仕事中心の生活をしていましたが、結婚を機にオン・オフのバランスに気を配るようになりました。今は、国内外へ旅行に出かけたり、大好きなアーティストのライブへ行ったり、プライベートも充実させながら、仕事も楽しんでいます。
Yさん:
どういう立ち位置でビジネスを作っていくべきか、という俯瞰的な視点を大切にしています。この視点は、3年ほどオーストラリア駐在を経験した際に身に付けたもの。人種や言語が異なる人に囲まれながら働いたことで、自分の立ち位置をどうすべきか、を意識するようになりました。週2日通っている大学でも、「これからの日本はどうなる?」「自分は何ができる?」という視点を大切に、新しい知識を吸収したいと思っています。
Aさん:
仕事でやりたいことは、まずプライベートで試してみることです。副業としている伝統文化関連の仕事も、最初のうちは友人の仕事を手伝っているだけでしたが、軌道に乗った現在は立派な副業になりました。多様な企業が地方創生の文脈で伝統文化に注目している今、副業での経験が、本業でも活きています。
10年後の理想は?
Aさん:
日本のよい製品で海外に発信するブランドを作りたいと思っています。そのために目指しているのは、収入と資産運用の両方でバランスをとる、サイドFIREのような形です。
Yさん:
10年後には、子どもが高校生と大学生になり、親と過ごす時間も徐々に減っていくと思います。一緒に過ごせる時間が限られているからこそ、親子の時間をより充実させたいですね。仕事とプライベートをうまく振り分けることが目標です。
Hさん:
会社員としての給料に頼らずとも暮らしていける生活が理想です。今は売却益を見込める自宅を持っているだけですが、将来的には、自宅以外の不動産で収入を作れたらよいと考えています。
若い世代に伝えたいこと
Aさん:
私の失敗談を、教訓としてお伝えしたいです。20代後半のとき、海外のビジネススクールに合格。会社を辞めて入学しようと思ったのですが、親に反対され援助を断られました。お金がないと自分がやりたいことにチャレンジできないんだと、痛感したことが資産形成を始めるきっかけの一つです。
本当に「自分がしたいことって何だろう」と一度立ち止まって考えること、そして若いうちから着実に準備していくことは自分自身の成長にも繋がると思います。
Hさん:
仕事とライフスタイルの両方で、理想を描いている方も多いと思いますが、意外とそのとおりにならないケースもあります。会社員として勤めていると、100%自分が好きなことをできるとは限らないですし、どんな相手と結婚するかによってライフスタイルに思いもよらない変化が生まれることもあるでしょう。
その点、資産形成だけは自分である程度コントロール可能なことが多いのではないでしょうか。資産形成がしっかりできていると、仕事やライフスタイルの助けにもなってくれると思うので、早いうちから意識して取り組むとより自由に生きていけると思います。
Yさん:
30代のときに、2回産休・育休を取得しました。ブランクがあったにもかかわらず、復帰した翌週からスムーズに仕事に取り組めたのは、それまでに仕事を頑張った時間があったからだと思っています。一生懸命仕事をした報酬としてお金をもらうことはもちろんですが、そのお金を運用して増やしていく喜びを知ることで、時間の使い方や物事の考え方が違ってくるのではないでしょうか。
※掲載されている情報は、個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません。
※本コンテンツは一般的な情報提供を目的とするものであり、証券投資取引の推奨・勧誘および第三者の提供する特定商品・サービスに関して、何らかの推奨・勧誘も目的とするものではありません。
※本コンテンツは執筆時点(2023年6月)の情報に基づき作成しております。
※1 出典:金融庁
※2 出典:厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
※3 出典:金融庁
もっと人生を豊かにするために資産形成についてプロと一緒に考えてみませんか?
DMG2306-0219