脳血管疾患とは?平均入院日数や自己負担費用の例
記事公開日:2024年5月30日 / 最終更新日:2024年8月29日
脳血管疾患は脳の血管異常によって起こる病気の総称ですが、入院の日数や費用がどれくらいかかるのか、詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。
当ページでは、脳血管疾患の平均入院日数や入院費用例について解説し、保険加入などの経済的な負担に備える方法を紹介します。
目次
脳血管疾患とは?
脳血管疾患とは、脳血管の奇形や動脈硬化などにより起こる疾患の総称です。代表的なものとしては脳の血管が詰まる脳梗塞(脳血栓や脳塞栓)、脳の血管が破綻する脳出血(脳内出血やくも膜下出血など)があります。
症状としては突然意識を失ったり、半身の麻痺や言語障害、てんかん発作などをきたしたりしますが、脳の障害部位によって症状はさまざまです。
脳血管疾患では手足の麻痺や言語障害などの後遺症が残りやすく、程度によっては死に至ることもあります。
発症後、早く治療を開始すれば後遺症を軽くできる可能性もあるため、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。
脳血管疾患の危険因子としては、以下が挙げられます。
- 大量飲酒
- たばこ
- 運動不足
- 肥満
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 心臓病(心房細動)など
危険因子である生活習慣病の治療に加え、食事や運動などの生活習慣に留意して健康を管理し、発症の予防に努めることが重要です。
脳血管疾患の種類
脳血管疾患とは脳の血管異常によって起こる病気の総称です。
脳血管疾患のうち、脳の血管が詰まってしまう脳梗塞(脳血栓と脳塞栓)や脳の血管が破綻する脳出血(脳内出血やくも膜下出血など)を脳卒中とも呼びます。 脳卒中は、脳の血管が破れる病気と、脳の血管が詰まる病気に大きく分けられます。
【脳の血管が破れる病気】
脳の血管が破れる病気の例に挙げられるものは、くも膜下出血と脳内出血です。
くも膜下出血は、脳血管の破裂によって脳と脳を覆っているくも膜との間に出血しているものを指しますが、中年以降の原因としては脳動脈の分岐にできたコブ(脳動脈瘤)によるものが多いとされています。
脳内出血とは、高血圧などにより脳内に入り込んだ細動脈が破綻し、脳実質内に出血したものをいいます。
【脳の血管が詰まる病気】
脳の血管が詰まる病気としては、脳梗塞が挙げられます。脳梗塞は、脳血管の動脈硬化により、あるいは心臓や頸動脈からの血栓が脳血管に飛んでくることで閉塞し、脳が壊死に至った状態です。症状は脳梗塞も脳出血も障害された脳の機能によりますが、無症状のものから意識障害や半身の麻痺、言語障害をきたすもの、重症になると死に至るものまであります。
また、上記のような脳卒中以外の脳血管疾患には高血圧性脳症、もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症)、脳動静脈奇形などがあります。
脳血管疾患の患者数と入院日数
脳血管疾患の患者数や入院日数について、データをもとに紹介します。
脳血管疾患の総患者数
以下のデータは、厚生労働省が実施した調査に基づき、おもな疾患の総患者数を示したものです。
日本の脳血管疾患の総患者数は約174万人と報告されていて、その数は悪性新生物の総患者数の半分程度に相当します。
脳血管疾患の平均入院日数
次のデータも厚生労働省の調査をもとに作成したグラフで、おもな疾病の退院患者平均在院日数を示しています。
脳血管疾患の場合は入院日数が長期化する可能性があり、平均入院日数は約77.4日となっています。
脳血管疾患の入院費用
ここでは、くも膜下出血で80日間入院(うちICU3日間)した62歳の男性の例を参考に、脳血管疾患の入院費用例を紹介します。
入院費用例 くも膜下出血
62歳/男性/80日間入院(うちICU3日間)
(入院初月にICU入室を含む15日間入院したケース)
男性が激しい頭痛とおう吐のため救急搬送され、検査の結果、くも膜下出血が判明して緊急手術を行ないました。術後3日間はICUにて集中管理されています。その後、入院期間中さらに2回の手術を受け、リハビリを実施しました。
以下は、この場合の入院費用例です。
(2022年10月1日作成時点での制度に基づく情報です)
(制度の改正があった場合はこの限りではございません)
*1 医学管理料とは、主に医師などが患者に対して行う計画的な指導管理や療養指導に対する費用として規定で定められています。
*2 処置料とは、病状に合わせてその時々に必要となる手当てに対して請求されるもので、その項目や内容については別途定められています(体内の各器官の洗浄、傷の手当てなど)。
*3 入院料とは、通常行われる入院中の基本的な医師の診断や治療、および看護に対して請求される基本的な料金です(室料差額の徴収がない場合には室料相当分も含まれます)。
*4 窓口で支払う自己負担額(3割)は、10円未満を四捨五入しています。
*5 高額療養費の自己負担限度額は、1円未満を四捨五入しています(暦月ごとに所得区分「標準報酬月額28~50万円」で計算、多数回該当・世帯合算は非該当)。所定の手続きにより、自己負担限度額を超える分の窓口での支払いは不要となります。
*6 入院時食事代の自己負担額は、1日3食計229食分(ICU入室の3日間と退院日の昼夕食の計11食分を除く)で計算しています。
*7 室料差額(差額ベッド代)は、77日分(ICU入室の3日間を除く)で計算しています。
*8 雑費は、80日分で計算しています。その他にも、お見舞いのための交通費などがかかる場合もあります。
実質の自己負担費用は、窓口で支払う自己負担額(30%)から高額療養費を差し引き、医療費以外の費用を加えた金額となります。
上の例において、80日間の入院での実質の自己負担費用を合計した金額は91万2,967円です。
医療保険は脳血管疾患に備える選択肢のひとつ
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患は後遺症により生活に支障をきたすことがあり、重度の要介護状態を引き起こすこともあります。
もし脳血管疾患を発症した場合は、次のような心配が考えられます 。
脳血管疾患の入院は長引くことがあり、治療費や介護が必要になった場合の費用など、ご自身・ご家族に経済的な大きな影響を与える可能性があります。そのため、経済的負担に備えておくことが大切です。
脳血管疾患への備えを検討する際に、医療保険はひとつの選択肢になり得ます。医療保険は、病気やケガなどで医療サービスを受けた際に給付金を受け取ることができる保険です 。
脳血管疾患をはじめとした病気に備えて、医療保険を検討してみるのも良いかもしれません。
まとめ~脳血管疾患の治療による経済的な負担に備えるためには保険加入も選択肢となる
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患は、脳血管が詰まったり破れたりして、その部分の脳の働きが失われる病気です。脳血管疾患の入院は長期化することがあり、入院費用などがご自身・ご家族に経済的な影響を与える可能性もあります。
入院費用などの経済的な負担に備えるには、医療保険を検討するのもひとつの方法です。
どのような保険に加入したら良いのかわからない方や、ご自身に必要な保障の選択に迷っている方などは、メットライフ生命にお気軽にご相談ください。
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■デスク対応時間:月~金 9:00-18:00(土・日・祝日、12/31-1/3を除く)
■利用対象者:被保険者/被保険者のご家族(配偶者と1親等以内)
ご利用にあたっての注意事項
- 商品付帯サービスは、2024年6月現在のものであり、将来予告なく変更もしくは中止される場合があります。
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